SGD熱真空試験

SGDは60-600keVの軟ガンマ線帯域を観測しますが、センサー部はー20度の低温で動作させなければなりません。しかし、SGDはASTRO-H衛星パネルの外に配置されるため、太陽や地球からの放射による熱入力、衛星パネルからの熱入力、さらには、大量のLSIやアンプからの熱入力があり、そのままだと温度が上昇してしまいます。そのため、これらの熱を、熱伝導やヒートパイプを通してラジエーターまで運んで熱放出し、そしてアルミホイルを何重にもしたようなMLIで全体を囲んで熱入力を遮断しています。また、半導体センサーを200-1000Vもの高い電圧で動作させるため、真空中で放電しないかどうかの試験が必要です。このため、先週から、熱設計の確認を兼ねた熱真空試験を、つくば宇宙センターの8mチャンバーで行っています。写真は、8mチャンバーの中に配置されたSGD-2です。SGD周辺部は、ヒーターを多数用いて各場所の温度を制御しています。この巨大な容器が真空に引かれ、周囲に液体窒素を循環させて冷却し、宇宙環境を模擬します。SGDは、衛星パネルの外で宇宙環境に直接さらされるので、まるで衛星試験のような大掛かりな試験となっています。
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次の写真は、衛星試験と同じようなシステムを用いて、SGDにコマンドを送信してセンサー部に電源を入れて、高圧をかけ、データ取得を開始した様子です。最後の写真は、夜中にデータのモニターを続けている様子です。24時間体制で、しかも大掛りな試験なので、昼間と夜では全く違うメンバーで大人数が参加しています。本試験は24時間体制で10日間ほど続ける予定で、全国の大学から大学院生も含めて参加しています。

なお、SGD-1の熱真空試験は既に昨年12月に行い、問題なく終了しています。

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