おはよう。元気でね。

ASTRO-H衛星のSXSは液体ヘリウムを充てんしたあと、24時間体制で異常がないかチェックしつづける必要があります。2交代制なので、健康管理には手を抜けません。長い夜の中、静かな日もあれば、荒々しい日もあります。嵐が近づいたら、速やかに冷凍機を立ち下げます。嵐が去ったら、できるだけ早く冷凍機を立ち上げなくてはなりません。冷凍機をオフにしてしまうと、温度がすぐに上がって液体ヘリウムをもう一度充てんする必要があるため、もたもたしていると、打ち上げが延びてしまうからです。

我々は様々な試験を経てここまできていますが、打ち上げ場での環境はいつもと少し違います。そのため、時には今までは気が付かなかった挙動や、振る舞いが現れることもあります。本当の異常なのか、正常な挙動なのか、冷静に見極めて対処します。ロケットが保管されている建屋も種子島の自然と共生しています。風が吹いたり、雪が降ったり、時には、不思議な生き物も顔をだしたりするかもしれません。何が起きても慌てずに、衛星の安全を守るために、夜通しで見張ります。こうして、SXSの夜番チームは2週間の夜を衛星と共に過ごしました。

打ち上げの日、朝日のもとで悠々とそびえ立つロケットを見ながら、「おはよう。元気でね。」と声をかけて、夜番チームは打ち上げ前最後の仕事を終えました。

20160217

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